入院しているとき、会う人といえば病院スタッフか、他の患者さんか、その家族くらいしかいなかった。だから自然と、患者さん同士で話す機会が多かった。色んな症状、色んな世代の話を聞けたのは、今思えばすごく貴重な経験だった。退院してからも、ネットのコミュニティで脳梗塞患者の方と実際に会って話したことがある。そのとき感じたのは、後遺症も少なく、社会生活を普通に送れている自分は恵まれているんだな、ということだった。ただ同時に、参加者はほとんどが年配の方で、同年代の当事者にはなかなか出会えなかった。そのあたりの経験を、今日はまとめておきたい。
当事者会・患者会とは何か
当事者会や患者会には、いくつかの種類がある。特定の地域で活動し、対面での交流を中心とする地域密着型のもの、SNS上の疾患別グループなど地理的な制約がないオンラインコミュニティ、そして全国規模で活動する団体もある。日本脳卒中協会のサイトでは、各地で活動している患者会の情報がまとめられているので、興味がある人はそこから探すのも一つの方法だと思う。
こうした場は、同じ病気や後遺症を経験した人同士が、専門家や家族には話しにくいことを共有できる場としての役割を持っている。
俺が経験したつながり——入院中の患者交流
入院していたときは、会う相手が限られている分、必然的に患者さん同士の距離が近くなった。年齢も症状も様々な人たちと話す中で、自分の後遺症がどの程度のものなのか、他の人と比べてどうなのか、そういう感覚を掴めたのも大きかった。
一人で病室にいるだけでは分からなかったことを、同じ立場の人たちとの会話から知れたのは、当時の自分にとって支えになっていたと思う。

ネットコミュニティで当事者と会って話した体験
退院後、ネットで脳梗塞患者のコミュニティを見つけて、当事者として実際に話してみたいと思い、参加したことがある。そこで感じたのは、自分がいかに恵まれているかということだった。後遺症がほとんどなく、日常生活や社会生活を普通に送れている自分の状況は、決して当たり前ではないんだと、他の当事者の話を聞いて実感した。
一方で、参加していたのは年配の方が中心で、同年代の当事者になかなか出会えなかったのも事実だ。脳梗塞は高齢者の病気というイメージが強いこともあって、34歳で発症した俺のような立場の人間が、同世代の当事者とつながる機会自体があまり多くない、というのが実感としてある。

同世代の当事者となかなか出会えない現実
調べてみると、若年性脳卒中の当事者を対象にした団体も存在しているようで、全国の当事者が参加できる任意団体もあるらしい。ただ、脳卒中全体で見れば高齢の患者が多数を占めているのも事実で、同世代の当事者と出会う機会は、探そうと思わないとなかなか巡ってこないというのが正直な感覚だ。
だからこそ、こうしたブログやSNSでの発信が、同世代の当事者と間接的につながる手段になり得るんじゃないかと思っている。
ピアサポートが持つ意味
同じ経験をした人同士が支え合うことは「ピアサポート」と呼ばれていて、心理的な安定や回復を促進する効果があるとされている。家族や専門の支援者には話しづらいことも、同じ立場の人になら話せることがある、というのが大きな理由らしい。サポートする側・される側という上下関係がなく、お互いに支え合える関係性である点も特徴のようだ。
俺自身、入院中やネットコミュニティでの交流を振り返ると、この「対等に話せる」という感覚が、思っていた以上に大事だったんだと今になって思う。

まとめ
当事者会や患者会には、地域型、オンライン型、全国団体などいくつかの形があり、同じ経験をした人同士だからこそ話せることがある。俺自身、入院中の患者交流やネットコミュニティでの出会いを通じて、自分の状況を客観的に見られたり、他の当事者から励まされたりしてきた。同世代の当事者にはなかなか出会えないという課題はあるけれど、それでも「話してみる」という一歩には意味があると感じている。
似たような境遇の人や、その家族と話をすることは、自分自身のためだけじゃなく、きっと誰かのためにもなる。このブログも、そういうつながりの一つになれたらいいなと思っている。
著者:のぞむ(脳梗塞・心不全・糖尿病の当事者)
自分の闘病経験が、誰かの「まさか自分が」を防ぐヒントになれば、このブログを書く意味があると思っています。
※この記事は当事者の体験と公開情報をもとに作成しています。医療上の判断は必ず医師にご相談ください。


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